海と空



ふたつの世界の片隅で
宵の中の想いが混じる

月がふたつをそっと泳いで
水際のかけらを照らすとき

空は静かなまなざしで
眠りにつこうと海に言う

海は淡く微笑みながら
たゆたう光を空にかざした




写真=中村風詩人
詩=帆志麻彩