パブロ・ピカソ(Pablo Picasso, 1881 - 1973)
ピカソ《ドラ・マールの肖像》1937, Musee national Picasso-Paris, Dation Pablo Picasso, 1979. MP158
パブロ・ピカソは、20世紀を代表するスペイン出身の画家、彫刻家、陶芸家。彼の作品は、直感的で表現的なスタイル、多様性、創造性に満ちており、西洋美術史において最も重要な芸術家の一人として位置付けられている。
ピカソは、幼少期から大きな才能を示し、14歳で美術学校に入学した。彼は素晴らしい描写能力に加え、卓越した色彩感覚と構成力を持っていた。彼の初期の作品はリアリスティックなスタイルであり、後にフォーヴィスムやキュビスムへの傾斜を見せるようになった。
1907年に、ピカソは象徴的な作品『アヴィニョンの娼婦たち』を制作し、キュビスムの草分けとなる。「キュビスム」は、立体的な形を平面的に表現する手法であり、ピカソはこれを極めた一人である。ピカソのキュビスムは、透視法や深度感を無視して、立体と平面を組み合わせた複雑な形態を取り入れるという点で、他の芸術家とは異なっていた。
第一次世界大戦後は、ピカソは新しいスタイルを模索し、独自の表現方法を完成させる。彼は、顔や身体の形態を分解し、再構築する手法を採用した。これは、代表作の一つ『ゲルニカ』でも見られる手法であり、戦争の恐怖と痛みを表現するために多用された。
ピカソはまた、彫刻や版画、陶芸などでも卓越した才能を発揮している。彼は、世界中の美術愛好家から絶大な支持を得た。晩年には、フランス・ムージェで亡くなったが、芸術史に深い足跡を残した偉大な芸術家である。
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